mixiの2005年の日記にも書きましたが改めて書き直してみます。当時日記のタイトルは『青春の旅路』にしていましたが、今回日記のタイトルにしたアート・ガーファンクルの初ソロ「天使の歌声(Angel Clare)」は名盤でした。選曲も今までのS&Gのイメージを崩さないように充分意識されているし、中でもA面トップでポ-ル・ウィリアムス/ロジャー・ニコルス作の「青春の旅路(Traveling Boy)」と、ジミー・ウェッブ作のB面トップ「友に捧げる賛歌(All I Know)」の2曲は特に印象に残る素晴らしい曲でした。今回2曲を特に取り上げていますが他の曲もつぶぞろいの良い曲ばかりでアルバム全体をとおして楽しめると思います。
「青春の旅路」も「友に捧げる賛歌」も共に印象的なピアノのイントロから始まって後半に行くに伴って楽器の数が増えて徐々に盛り上がっていき、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」を意識した様な曲調とアレンジとなっていると思います。
「青春の旅路」のシングルバージョンではオープニングとエンディングのピアノ部分を削除し、いきなり wake up my.. .のボーカル部分から始まります。LPバージョンよりもボーカルが前面にたち、エンディング前のラリー・カールトン ジェリー・ガルシアのかっこいいギターソロも、ラスト近辺のドラム(ジム・ゴードンかな?)もいい感じに仕上がっています。実はこのバージョンがいずれCD化の時にボーナスとかで入らないかと思ってずっと長い間CDに手を出さないでいたのを思い出しました。(結局今では買ってしまいましたけど..)(2022/06/23追記:2012年のCDにはボーナス収録されています。)
曲の作者のバージョンも聴き比べてみると面白いですね。ポールはアルバム「LIFE GOES ON」で「Traveling Boy」、ジミーはアルバム「TEN EASY PIECES」で「All I Know」を演奏していますが、どちらもソングライターらしいシンプルで味わいの深いバージョンでなかなか良いと思います。思えばひとつのアルバムからバックのミュージシャンや作曲者に興味を持ち、いろんな人の曲を聴くようになったのはこのころからずっと今でも続いているようです。昔ひたすら中古盤屋で探していたものが最近はCDで世界初CD化やら再発されるのは嬉しいかぎりです。
話は飛びますが、何故か「青春の旅路」を聴くとチューリップの「青春の影」を思い出します。聴いてたのが同時期というのと、タイトルが似ているのと、どちらもアルバム・バージョンとシングル・バージョンが異なるせいかもしれません。
なお、「Traveling Boy」の他のカバーについてはそのうちロジャニコ A to Zで取り上げるつもりです。今回3バージョン紹介しましたがあと6バージョンあります。
Art Garfunkel – Traveling Boy
Art Garfunkel – Traveling Boy (Single Version)
Paul Williams – Traveling Boy
Art Garfunkel – All I Know
Jimmy Webb – All I Know