「God Only Knows」のカバー(番外編)

15回目最終回が終わったのが昨年の9月。番外編をやると書いて半年も経っちまった。

46. 野田幹子 「Winter Couples」

マイミクさんから教えていただきました。シンガーソング・ソムリエールというこのかた、歌うソムリエなんだそうである。このミニアルバムは90年の12月に企画物クリスマスアルバムとして発表された様で全6曲中5曲がビーチボーイズの日本語歌詞によるカバーとなっている。そして唯一の自作曲「Smile」が彼らの未発表幻のアルバム名から採られているのもにくい演出だ。「God Only Knows」での彼女のボーカルは歌唱力があるわけではなくどちらかというとウィスパリングボイス系、アレンジやコーラスはオリジナルに近い感じだが彼女の声を活かしたより柔らかい感じに仕上がっている。サビの歌詞「God Only Knows 彼の心、...世界の果て、...愛の行方」が印象に残る異色作。

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  1. Cristmas Day
  2. Disney Girls
  3. God Only Knows
  4. In My Room
  5. Don’t Worry baby
  6. Smile

47. The Four King Cousins 「Introducing…The Four King Cousins」

1930-50年代の女性コーラスグループ「キング・シスターズ」がホスト役のアメリカABCテレビの番組『キング・ファミリー・ショー』から出てきた従妹4人組グループでそれぞれの母がキング・シスターズのメンバーである。母親達が所謂ジャズ、スウィング、ムードコーラスなのに対し彼女達は流行のポップスカバーコーラスで、1枚しかアルバムは残さなかったが、バート・バカラック、ビートルズ、ビーチ・ボーイズ、モンキーズのカバーの他、ひとつ前の日記で紹介したロジャー・ニコルスのすばらしい2曲を歌っている。ここでの「God Only Knows」はいきなりサビのスローなコーラスを冒頭に持ってくるアレンジでその後も比較的スローなテンポ、最後もコーラスハーモニーできめている。

実はこのアルバムはロジャー・ニコルス目当てで購入したものなのだが名曲「Love So Fine」と当時は彼女達以外の音源しか存在しなかった書き下ろしの「I Fell」が含まれている。この「I Fell」はロジャー作品のなかでも結構良い曲でラストの高音コーラスがなかなか洒落ており、このアルバムは全体をとおしてガールズ・ソフト・ロックの代表作となっていて楽しめる作品なのである。

<amazonで確認>「The Four King Cousins」
<amazonで確認>「The King Sisters」彼女達のお母さん達のコーラス

  1. This Girl’s in Love with You 
  2. It’s All in the Game 
  3. Walk on By 
  4. California Nights 
  5. Let’s Get Away from It All 
  6. I Wanna Be Free 
  7. Good Day Sunshine 
  8. God Only Knows 
  9. Love So Fine 
  10. Here, There and Everywhere 
  11. I Fell 



「God Only Knows」のカバー(番外編)への2件のコメント

  1. アバター RYOSEI
    RYOSEI コメント投稿者

    野田幹子版は彼女自身の訳詞です。
    声もアイドルっぽさがありそのヘタウマ感にはまりますね。最近はインディで活動されてますが、SONY時代のアルバムは再発が待たれます。

  2. アバター マルコーニ(烏天狗)
    マルコーニ(烏天狗) コメント投稿者

    RYOSEIさん、コメントありがとうございます。
    野田さんの歌詞は訳詞ではなく完全オリジナルのようですね。
    あの歌い方にあの歌詞がくるとなんとなく彼女のオリジナル曲のような気にもなります。
    なかなか面白いカバーの紹介ありがとうございました。