I’m Coming To The Best Part Of My Life

SCOFの新譜『Full Circle』の10曲目に収められた『I’m Comin’ To The Best Part Of My Life』はオリジナルは、ママス&パパス解散後のキャス・エリオット(Cass Elliot)の1973年のアルバム『Don’t Call Me Mama Anymore』に『I’m Coming To The Best Part Of My Life』 のタイトルで6曲目に収録されています。『今が人生の絶頂期』とでも意訳できるこの曲の作詞は、カーペンターズの『Top Of The World』、『Goodbye To Love』、『Yesterday Once More』、『Only Yesterday』を作詞した製作チームの一員で、その後もマドンナ『Crazy For You』、マイケル・ジャクソンの『Human Nature』等の作詞家として知られているジョン・ベティスのペンになります。『Full Circle』の解説書の曲目リストに(Nichols-Williams)と書かれているのは間違えですね。ちなみに彼自身による曲の思い出がこの解説書に載っています。

音源情報です。

・Cass Elliot 「Don’t Call Me Mama Anymore」(LP: RCA APL1-0303)

このアルバムは1973年の夏にシカゴのクラブ「Mister Kelly’s」でライヴ録音され、9/28にスペシャル番組としてCBS TVで放送されたもののハイライトを集めたもので、オリジナル曲の他にポール・マッカートニーの「マイ・ラヴ」なんかも歌われています。彼女は翌74年のツアー後の7/29にロンドンで心臓発作で亡くなりますが、人生の一番良い時が来ているとここで歌う彼女の歌声は活気に満ちており、1年後を思うと心が痛みます。このアルバムは2000年にCD化されています。
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その他に聴くことができるCDですが、写真左は1997年の「Dream A Little Dream: The Cass Elliot Collection」で17曲目に、写真中は2005年の「Dream a Little Dream of Me: The Music of Mama Cass Elliot」で22曲目に入っています。写真右は「Always」の日記にも書いたものとなります。なお、収録は全て同じライヴバージョンですが、この曲のスタジオ録音バージョンは現在までに正規発売はされていません。

Cass Elliotのオフィシャルサイトはこちら。TelevisionのコーナーにはこのCBSのTV Showの写真が4枚ほど見ることができます。

・Roger Nichols & The Small Circle Of Friends 「Full Circle」(VICP-64023)

アルバム10曲目に入ってます。ここでのベーシックトラックは当時SKYLARKというバンド(このバンドの2作目ではロジャーとジョン・ベティスの曲を取り上げている)を組んでいたデビッド・フォスターや、ジェイ・グレイドンジャック・コンラッドマイク・ベアードが当時バックを担当したデモを使用しているとのことです。ママ・キャスの女性にしては低いソロ・ボーカルに比べて、マレイのマイルドなリードボーカルと、途中のハモりでより柔らかいサウンドになっていますね。
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