「Just What I’ve Been Looking For」はロジャー・ニコルスとパレードに居たスモーキー・ロバーツの1968年の作品です。スモール・サークル・オブ・フレンズのマレイ・マクレオードがパレードにも掛け持ちで在籍していたことからの交流なのでしょう。ちなみにスモーキー・ロバーツはフレディ・アレンの名前で「愛のプレリュード(We’ve Only Just Begun)」を最初にレコーディングしたアーティストとしても有名です。この曲はザ・ヴォーグス(The Vogues)によってRepriseレーベルでの4作目「Sing The Good Old Songs」(Reprise RS 6395)のアルバム(1970年)の1曲としてレコーディングされています。ヴォーグスは男性4人組のコーラス・グループで、日本で言ったらデューク・エイセスとかダーク・ダックスといったイメージなのでしょうかね(もちろん選曲とかジャンルは全く違いますが...)。60年代のロジャニコ作品は個人的にはとても良い曲が多いと思うのですが、この曲もスモール・サークル・オブ・フレンズで録音してもおかしくない作品です。イントロの木管とブラス、重なるコーラス、アレンジからしていかにもロジャニコといった作品だと思います。この曲は今のところ彼ら以外にカバーは見つかっていません。
「Sing The Good Old Songs」(Reprise RS 6395)
Side-A
1 Theme (The Good Old Songs)
2 I Know You as a Woman
3 Tick Tock
4 God Only Knows
5 Easy to Say
Side-B
1 Hey, That’s No Wa to Say Goodbye
2 Just What I’ve Been Lookin’ For
3 Dream Baby Dream (How Long Must I Dream)
4 Moody
5 Since I Don’t Have You
音源情報ですが、まず「Sing The Good Old Songs」は2in1でCD化「Memories / Sing The Good Old Songs」(写真左上)されています。前半10曲が1969年のアルバム「Memories」から、後半10曲が「Sing The Good Old Songs」からです。他にヴォーグスのベスト盤「The Vogues Greatest Hits」(写真中上)、「The Best Of The Vogues」(写真右上)でも聴けるのですが、2in1のほうにはクリス・モンテスのカバーでも有名な「Time After Time」のゴージャスなアレンジ、他のアルバムでは聴けない素敵な曲「Tick Tack」、ビーチ・ボーイズの名曲「God Only Knows」が入っているので個人的には2in1をお勧めします。その他この曲の入っているコンピを紹介しておくと、「Feelin’ Groovy – Warner Soft Rock Collection Vol.1」(写真左下)、「The Melody Goes On # Soft Rock Volume 2」(写真中下)「Roger Nichols Song Book」(写真右下)等があります。
Rogerの「Treasury」(2016)から。