Only Me

「Only Me」ロジャー・ニコルス/ポール・ウィリアムス作のこの曲ですが、1968年のファースト・エディション(The First Edition)2枚目のアルバム「The First Edition’s 2nd」のA面ラストにひっそりと収められており、今のところ他のカバーは見つかっていません。(2022/06/21追記:他には、1971年1月と5月に The New Doodletown Pipers がシングル [Bell 968 B面、Bell 45-102 A面] でカヴァーしています。)ファースト・エディションは男性3人(マイク・セトル、ケニー・ロジャース、テリー・ウィリアムス)、女性1人(セルマ・ルー・コマンチョ)で構成されるカントリー・ポップ・コーラス・バンドです。メンバーのケニー・ロジャースは後に「Lady (レイディ)」等のヒットでアメリカの国民的歌手になるあのケニー・ロジャースです。ジャケットを見るとこの曲「Only Me」以外に「Are My Thoughts With You」、「Charlie The Fer De Lance」がフューチャーされているのが判りますが、アルバム全体の中で「Only Me」はひたすらポップです。イントロのピアノとオルガンのユニゾン、サビでのコーラスとまさにスモール・サークル・オヴ・フレンズの延長に位置する感じがします。

 ・The First EditionThe First Edition’s 2nd(Reprise RS 6302)
  Side-A
   1 Charlie the Fer de Lance
   2 If I Could Only Change Your Mind
   3 Patch of Clear
   4 I Passed You By
   5 Good Kind of Hurt
   6 Only Me
  Side-B
   1 Are My Thoughts With You? Newbury
   2 Things Can’t Be So Bad
   3 Rainbows on a Cloudy Day
   4 Sun Keeps on Rising
   5 Look Around, I’ll Be There

さて、音源情報ですが残念ながら「The First Edition’s 2nd」(Reprise RS 6302)は2008年2月時点ではCD化されていません。(2022/06/21追記:2014年に2 in 1で1stアルバムと一緒にCD化されました。上右の画像。)アルバム自体はソフト・ロックといった感じではありませんので、これはコンピで聴くほうがお勧めです。とは言うものの、あまりメジャーなコンピに入っていないのが玉に傷なのですが...写真の上左から2枚は「Always You」の日記にも書いたものですのでそちらもご覧いただければと思います。左が1994年に発売された「The Melody Goes On # Soft Rock Volume 2」、右が「Roger Nichols Song Book」です。

・The New Doodletown PipersOnly Me / A Long Way To Go(Bell 45-102)

The New Doodletown Pipers はアメリカのTV音楽バラエティ・ショーに出演する多人数の男女コーラスグループで The Doodletown Pipers としても知られており’60 – ’70年代に活躍していました。’60年代にはアルバムも4枚リリースしています。このシングル盤は1971年5月にリリースされました。70年代はアルバムがリリースされておらず、シングル・オンリーの曲となっています。彼らの”Only Me”は”Make Your Own Kind Of Music”というカーペンターズのショー番組で1971年8月10日に放送された記録が存在しています。映像化は今のところありません。彼らのバージョンもアレンジは The First Edition とほぼ同じですが、コーラスの人数が多いのでよりソフトで声も若々しい印象があります。2022年6月21日時点ではCD化はされていないようです。