マルコーニの趣味の部屋

先日ネットの友人が「サンバを聴きたいのだけれどなかなか自分がイメージしているような曲に巡り合えない」と言っていました。

僕にとってサンバと言ったら真っ先に思い出すのがマツケンサンバ、お嫁サンバ．．．．じゃなくってサンタナの「君に捧げるサンバ」です。この曲を最初に聴いたのは「ブラック・マジック・ウーマン」を目当てに買った700円のコンパクト盤（シングル盤の大きさで回転数を33と1/3回転におとして曲数を増やしたもの）で4曲入りのやつです。当事のシングル盤は500円だったので曲が倍入っていて少しお得でした。

これは73年の来日公演を収めた「ロータスの伝説」からの抜粋なのですがB面2曲目の「君に捧げるサンバ（原題：Samba Pati）」がいたく気に入ってしまいました。哀愁のメロディが徐々にサンバのリズムで盛り上がり、エレキ・ピアノのソロとそれに続くサンタナのソロが大好きです。ところがこのレコードは後半のサンバ・メドレーの手前でフェイド・アウトしてしまいます。(>_<)　

3枚組の「ロータスの伝説」は6300円でしたのでとても手が出ず大学に入ってからやっと中古で買ったのですが何と凄いジャケットなんでしょう。横尾忠則氏の22面体ジャケットは圧巻です。今年になって紙ジャケCDとして再発されましたが結局ロータスはコンパクト盤、LPレコード、プラケースCD、紙ジャケと4種類も所有しています。

それというのも「君に捧げるサンバ」が入っているからというのが大きな理由なのですが、初めて「ロータスの伝説」で「君に捧げるサンバ」を聴いたときは本当にびっくりでしたね。コンパクト盤でのフェイド・アウト部分から先になんとジョージ･ベンソンでヒットした「ブリージン」のメロディが入っていました。ベンソンの「ブリージン」は76年発表ですからそれよりも3年も前にサンタナは注目していたのですね。（この曲はボビー･ウーマックの作品で71年のガボール･サボのアルバムが初出と思います。）

さらに小学生の頃から知っていた「ブラジル」というサンバも続けて演奏されていました。「おっ、こんな曲まで．．」と思い一層好きになってしまったわけです。この「ブラジル」と言う曲は数年前にサントリーのＣＭでもバックに使われていたので今では有名ですが、子供の頃親父がブラジルの曲に日本語の歌詞をつけて歌っているレコードをよくかけていたので「イパネマの娘」「黒いオルフェ」「ブラジル」等の曲は特に印象に残っていたのでした。

「君に捧げるサンバ」はアルバム「天の守護神」に入っているスタジオ録音バージョンではテンポもゆっくり目ですし、「セイクレッド・ファイアー:サンタナ・ライヴ・イン・サウス・アメリカ」に入っているライブ・バージョンも「ロータスの伝説」のバージョンには格段に劣りますね。（下記YouTubeで試聴可能です。）

「天の守護神」

「ロータスの伝説」

「セイクレッド・ファイアー:サンタナ・ライヴ・イン・サウス・アメリカ」

santana “samba pa ti” 1973 japan

santana “samba pa ti” 1998 croatia

ということで前置きが長～くなってしまったけど、サンバの入ったコンピでも作ってみようかと．．．

とりあえず「君に捧げるサンバ」は３バージョン入れるとして、リー･リトナーの「シュガー･ローフ･エキスプレス」も好きなので３バージョン、渡辺香津美バージョンも入れて４種類、後は適当にブラジルっぽいもので所謂ボサノバでゆったりしたものはやめてリズムを強調したものをがんがんPCにぶち込んでみました。

Lee Ritenour – Sugar Loaf Express

Lee Ritenour Sugar Loaf Express 2004 Session

“Sugar Loaf Express” Kazumi Watanabe and The Gentle Thoughts

Lee Ritenour Sugar Loaf Express LIVE! 1978

実際できてみるとちっともサンバぽくないものもあったりしていいかげんなものです。セルジオ・メンデスとかのボーカルものも結構入れたのですがやっぱりブラジリアン・フュージョンぽいのが多くなってしまったようです。カーニバルでやっているような伝統的なサンバ（ショーロというのかな？）は殆ど持っていない．．．．ということが判りました。

CDに焼いてみたら何と6枚組になってしまいましたよ。(°O°;)