ロジャー・ニコルスとポール・ウィリアムスのソングライター・コンビが自分達の曲を売り出すべく1970年に製作したデモ音源集の9曲目に入っている曲です。1971年にカナダのカルガリー出身のバンド「オリジナル・キャスト (The Original Caste)」によって取り上げられました。彼らはとりわけ日本で人気があり、「天使の兵隊 (One Tin Soldier)」「ミスター・マンデイ (Mr. Monday)」「愛する未来に歌おう (Leaving It All Behind)」「虹をかけよう (Ain’t That Telling You People)」「カム・トゥゲザー (Come Together)」「朝やけの二人 (When Love Is Near)」が日本でのみ連続ヒットしたそうです。他にはイギリスのマンチェスター出身のバンドでトニー・ハッチがプロデュースしたこともある「サンズ・オブ・タイム」と同名のグループが1972年に取り上げています。
音源情報です。
・Roger Nichols & Paul Williams 「We’ve Only Just Begun」 (UICY 1070)
写真はロジャー・ニコルスとポール・ウィリアムスのソングライター・コンビが自分達の曲を売り出すべく1970年に製作したデモ音源集で「We’ve Only Just Begun: Roger Nichols & Paul William」として2001年に正規盤CDとして日本で発売されました。ここには二人の名曲が12曲収められていますがこの曲はどちらかというと地味目でしょうか。ピアノとアコースティックギター、ベース、ドラムをバックにポールがシンプルに歌っています。<amazonで確認>
・The Original Caste
「When Love Is Near / Sault Ste. Marie」 (Bell TA211)
「朝やけの二人 / ス-セントメリー」 (Bell 88501)
「The Original Caste」のメンバーはBruce Innes (E.Guitar,Vocal)、Dixie Lee Stone (Lead Vocal)の夫婦に、Bliss Mackie (Acoustic Guitar,Vocal)、Graham Bruce (E.Bass,Vocal)、Joe Cavender (Drums)の5人。ドラマーは1970年にPeter Brownへ交代となっています。左の写真は日本で発売されたシングル盤。右の写真は彼らの唯一のオリジナル・アルバム(日本では他にライブアルバムとベスト盤がある)「One Tin Soldier (天使の兵隊/ミスター・マンデイ)」で、CD化の際に「朝やけの二人 (When Love Is Near)」他がボーナスで追加されています。イントロが派手なドラムとオーケストラなのでロジャーとポールのデモに比べるとかなりゴージャスな印象があります。 <amazonで確認>
2012年日本編集のコンピレーションアルバム「ザ・ドリフター~ロジャー・ニコルズ&ポール・ウィリアムス・ソングブック」にもこの曲が収録されました。<amazonで確認>(2022/05/21追記)
・Sands Of Time 「When Love Is Near / Losing You」 (DECCA F 13272)
「Sands Of Time」はイギリス、マンチェスターの出身で1966-1967年の間にPyeレーベルでトニー・ハッチのプロデュースにより3枚のシングル「Where Did We Go Wrong/ When I Look Back」「One Day/Ev’ry Time We Say Goodbye」「Spanish Harlem/Love Found A Way To My Heart」を出しています。メンバーはDavid Booker (Guitar)、Pete Durham (Piano)、Tommy McQuarter (Bass)、Ron Brown (Drums)の4人との記録が某サイトにありました。しかし、聴き比べてみるとこちらは女性がメインボーカルですし、発表が1972年と約5年の開きもあるのでひょっとすると同名の別のグループの可能性もあるかもしれません。「The Original Caste」の派手なオーケストラアレンジに比べると素朴なバンドスタイルとコーラスで好感が持てます。2008年11月時点では未CD化のようです。